あたりは松の木が風に踊らされたように枝を伸ばしていました。
松の林の向こう側には青い海がユラユラゆれていて正当派な夏的風景です。
小学生の時の夏休み的原風景。
天女の羽衣が掛けてあった松の場所。
静岡の清水へやってきました。
この松の木に羽衣が掛けてあった、というようにして大々的に羽衣伝説の松の木となりました。原宿でスカウトされた感じです。なぜかというと先代、松の木がマツムシに食べられて枯れてしまったので新しい代の松の木になったそうです。
この羽衣伝説も世界中にモチーフがあります。
お話の二つの重要点は:
1:天女が天からおりてくる。
2:男が出てきて天女に惹かれる。
文化研究をされている竹村茂氏によると以下のように仰っていた。
簡単にまとめると空から女性がおりてくる。これは他の国では白鳥伝説と結びつく。
白鳥伝説は世界中に原型があって白鳥が降り立ち女性に変わる。でもって処女。
白鳥伝説はおそらくインドで最初に出た。最後、女性が変える場所が天か魔の山か色々とある。その中で月や水浴び、羽衣を脱ぐというのがある。これは月や水が生命を象徴していて脱ぐ=脱皮するのように新生する。男と女で生殖で、新生で、くっついてはなれてと。天女去っていく。
いい話じゃないですか。
最後に別れるとか別れないとか追って行って再会するとか色々とあるらしい。
天女が来た時にのぞきしまくって羽衣隠して結婚しろとせまる。
その時、能ではいい話があるそうです。
天女がまず羽衣を帰してという。
男が返したらそのまま天に帰るのだろうと疑う。
天の世界では「疑う」とはない。「疑う」とは人間特有のものだと。
疑心暗鬼という言葉がある。
本当だと思う。
疑うときりがない。
闇が大きくなってその闇に食べられちゃう。
なんか軽くない。
リラックスしていない。
深呼吸できない。
そのようなもので疑うもなにもなしでサッパリとしていたいので疑った時ほど怖いと思う方へ行こうかなと思う。
怖い方へ飛び込むで。
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